Dea-rimas <デア・リマス>

最近は天才調査がメインです。

皆様、こんにちは。OWLと申します。よろしくお願いいたします。
ここ最近は、いくつかのテーマのものを同時並行的に更新しております。

思ったことを不真面目に書いてます:日記以下
お笑いに関する感想を垂れ流してます:芸人感想
天才の星座を成り行きで調査してます:星座調査
星座調査に出てきた天才を紹介します:日々天才

その他のテーマは「カテゴリー別」からご覧ください。

2018年09月

縫目九百

10月27日生まれの天才
_Isaac_Merrit_Singer
アイザック・メリット・シンガー
Isaac Merritt Singer
 (1811-1875)
 発明家。アメリカのニューヨーク州ピッツタウン生まれ。ミシンの改良で知られます。
 ミシンのシャトルなどの改良により、毎分900もの縫い目を作れるまでになりました。また、ミシンの製造会社を立ち上げ、経済的に成功したことでも知られます。
 結婚後、長期の出張をしている間に別の女性へプロポーズをし、その女性と共に帰宅するなどとにかく女性関係が派手な人でもあったようで、重婚で逮捕されたり、様々な女性との間にできた子供が合計で24人に達するなど、その手のエピソードには事欠かないようです。

参考文献
 「科学 その歩み」東京教学社、1988年
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%82%B6%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%BC
 https://en.wikipedia.org/wiki/Isaac_Singer

微小動物

10月24日生まれの天才
Anthonie_van_Leeuwenhoek_(1632-1723)
アントニ・ファン・レーウェンフック
Antonie Philips van Leeuwenhoek
 (1632-1723)
 科学者。オランダのデルフト生まれ。顕微鏡で微生物を確認した初めての人物として知られ、その功績から「微生物学の父」と呼ばれています。
 湖の水を顕微鏡で観察したところ、動く小さな物体を発見し、当時は誰もそのようなものを見たとの報告がなく、生物という証拠もなかったものの、レーウェンフックはその物体を「微小動物」と名付けました。レーウェンフック以前にも非常に小さな生物を観察した人物はいたようですが、顕微鏡で観察したのはレーウェンフックが最初であり、レーウェンフックによって顕微鏡による微生物観察という手法が確立され始めるようになります。生涯で500台とも言われる顕微鏡を製作し、自身も顕微鏡による観察を行い、微生物にも誕生や死があることを確認、他にも毛細血管の観察から赤血球が毛細血管を通る現象を確認した他、精子を発見し、その動きを描いたことでも知られます。
 同郷の画家であるフェルメールとの関係でも知られておりまして、フェルメールの遺産管財人になった他、フェルメールの作品「天文学者」「地理学者」で描かれている人物はレーウェンフックがモデルと考えられているようです。

参考文献
 「はじめて学ぶ科学史」共立出版、2014年
 「科学 その歩み」東京教学社、1988年
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%8B%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%83%95%E3%83%83%E3%82%AF

絵柄不定

 昔に読んだ絵本で、簡単な料理の仕方を書いたものがあったわけです。火も包丁も使わない料理ということで、子供にも簡単にできるという触れ込みだったと思います。炊飯器は使えますので、米中心の料理だったと記憶しています。マヨネーズを混ぜたり、海苔を巻いたり、料理の入口としてはちょうどいい感じになっているのではないかと思われます。

 ただ、肝心のメニューはよく覚えておりません。覚えているのは本を読んだ母親の一言です。

「中身と裏表紙の絵、別の人が描いたみたい」

 絵自体はまるで子供が描いたかのようでした。顔のパーツが左右違いますし、引かれた線も歪んだものが多い。特に気になるのは、登場人物の絵がページごとに一定していない点でして、最後のページと裏表紙のを見比べると、確かに同じキャラクターが描かれているとは思うのだが、作者が違うのではないかと疑うほど作風に差がある。一体どういうことだろうと思いつつ、その場だけの疑問に留まり、調べようとは思いませんでした。

 しかし、先日、ご飯に味海苔を巻いて食べている時に何故かその絵本を思い出しました。で、再び気になりました私、本のタイトルも分からないまま適当に検索しましたら、案外簡単に出てきました。理由は作者でした。料理愛好家の平野レミさんでありまして、ビッグネームだからこそアッサリと見つかったのであります。タイトルも「平野レミのおりょうりブック」と、名前もキッチリ出ている。当時は彼女の性格を知らなかったため、特に何とも思わなかったのでしょう。

 タイトルが分かれば調べるのはイラストレーターだけです。ここまでくれば調べはついたも同然でした。絵を描いたのはふたり、和田唱さんと和田率さんであります。和田唱さんについては、これまた簡単に調べがつきまして、平野レミさんの息子さんであり、バンド「TRICERATOPS」のボーカルであります。そうすると、和田率さんもまた平野レミさんの息子さんでありましょう。

 絵本の出版時点で、息子さんふたりは未成年であります。つまり、子供が描いたような絵ではなく、子供が描いた絵だったのでしょう。子供なら絵の質が一定に保てなくても不思議ではありませんし、作者がふたりですから同じキャラクターでも作風が違っていてもおかしくはありません。なるほど、そういうことでしたか。

 相変わらずメニューの大半は思い出せませんが、なんかスッキリしました。



荷電粒子

10月24日生まれの天才
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ヴィルヘルム・ヴェーバー
Wilhelm Eduard Weber
 (1804-1891)
 物理学者。ドイツのルターシュタット・ヴィッテンベルク生まれ。ガウスと共に電磁気の単位系統一へ尽力した他、電磁気の現象も力学のような法則でまとめられると考え、電気は電荷を持った粒「荷電粒子」の流れであると初めて主張した人物として知られます。
 ガウスの作った磁気の単位系に加え、ヴェーバーは電気の単位を定義しまして、磁界の強さと方向を束で表した「磁束」の単位「ウェーバ」にその名を残しています。また、電気をプラスとマイナスの電荷を持った粒子が流れている現象だと考え、電気と磁気を「荷電粒子」の動きで表現する目的で「ヴェーバーの法則」を考案しました。この法則は後のマクスウェルなどによる電磁気学に取って代わられることになりますが、マクスウェルの理論に大きな影響を与えたと考えられております。
 ヤーコプとヴィルヘルム、いわゆるグリム兄弟らと共に時のハノーファー国王の政策に抗議した結果、一緒に失職させられるという「ゲッティンゲン七教授事件」でも知られます。

主な受賞歴
 コプリ・メダル(1859年)
 マテウチ・メダル(1879年)

参考文献
 「科学 その歩み」東京教学社、1988年
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%AB%E3%83%98%E3%83%AB%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BC
 https://en.wikipedia.org/wiki/Wilhelm_Eduard_Weber
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8D%B7%E9%9B%BB%E7%B2%92%E5%AD%90
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A3%81%E6%9D%9F
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B2%E3%83%83%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B2%E3%83%B3%E4%B8%83%E6%95%99%E6%8E%88%E4%BA%8B%E4%BB%B6

熱素生気

10月22日生まれの天才
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ゲオルク・シュタール
Georg Ernst Stahl
 (1659-1734)
 化学者、医師。ドイツのアンスバッハ生まれ。「フロギストン説」の提唱者として知られます。
 完成のある物質である硫黄を「燃えるもの」という意味のフロギストンと命名し、「燃える物質は灰とフロギストンから構成されており、燃焼とは物質からフロギストンが放出されることだ」とする「フロギストン説」を提唱しました。また、「生物は非生物にはない特別な力が存在する」とする「生気論」を主張、自然現象を心や精神、霊魂などを考慮に入れず因果関係のみで考える「機械論」に対立したことでも知られます。
 フロギストン説は後にラヴォアジエの「燃焼は酸素との結合である」とする「酸素論」によって否定されておりまして、この間違った説によって化学は混乱し、長きにわたって進歩を止めたことにより現代科学を100年遅らせたと主張している人も存在するようです。一方で、フロギストン説は化学を科学として体系化するための準備段階において、化学を革新させる影響を与えたと評価する動きもあります。また、生気論においても、現在の生物学は機械論的な考えを土台に成り立っているため、原則として生気論は否定されておりますが、生物を情報という視点から考えるとむしろ生気論に近い考え方になるという主張もあります。錬金術から化学へと移行している時代の人物であるためか、シュタールの主な業績はこのように意見が割れやすいものばかりとなっています。

参考文献
 「はじめて学ぶ科学史」共立出版、2014年
 「科学 その歩み」東京教学社、1988年
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B2%E3%82%AA%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%AB
 https://en.wikipedia.org/wiki/Georg_Ernst_Stahl
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AD%E3%82%AE%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%B3%E8%AA%AC
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%9F%E6%B0%97%E8%AB%96
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%8C%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%83%B4%E3%82%A9%E3%82%A2%E3%82%B8%E3%82%A8

冶金技術

10月20日生まれの天才
Specola,_medaglione_di_vannoccio_biringucci
ヴァンノッチョ・ビリングッチョ
Vannocio Biringuccio
 (1480-1539)
 冶金技術者。イタリアのシエーナ生まれ。鉱業に関する優れた技術書で知られています。
 唯一の著書とされる「火工術」は鉱石から金属を取り出す方法や金属の分離、合金、鋳造の方法など、目的に応じて金属を製造する「冶金」の書として以後の冶金技術に大きな影響を与えたのはもちろん、大砲や活字の鋳造法や造幣術など、その影響は様々な技術にも広く及んでいます。
 基本的に天才は年齢を経るに従って功績をあげ、名前が世間に知られるようになるため、出生状況よりも没した時の状況のほうが詳細な記録が残る傾向にありますが(もしくは昔の天才だと生没年が共に不祥な場合が多い)、ビリングッチョの場合は没した時のほうが記録が少ないという珍しいタイプの天才になっております。

参考文献
 「科学 その歩み」東京教学社、1988年
 https://en.wikipedia.org/wiki/Vannoccio_Biringuccio
 https://kotobank.jp/word/%E3%83%93%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%83%E3%83%81%E3%83%A7-1199633

寸劇一八

 2018年9月22日に放送されたキングオブコント2018を見ましたので、感想を書いて見たいと思います。ネタ順に、敬称略で参ります。



やさしいズ(吉本興業)

 自分を首にした会社へ爆弾テロを仕掛けようとするもバイトの清掃員に見つかり、いろいろやりとりするというネタでありました。
 導入があり、主な笑いどころを客に分かってもらい、徐々に話を進め、しばらくしてから場面に変化をつけてラストのオチに持って行くという話の構成はコントの基本形となっておりまして、主に笑って貰うポイントは深刻な爆弾テロ犯と全く深刻でない清掃員のギャップから生じる噛み合わない話のやりとりでした。清掃員のキャラクターは当然笑いに足るポイントではありますが、それを中心にどうにかしようとしてどうにかでき切れなかった印象です。間を取ってみたりとか、随所に工夫はしているのですが、「あ、間を取ってるな」と分かってしまうと多くの場合は間の使い方としてはよろしくないように思われます。



マヂカルラブリー(吉本興業)

 知らないおじさんに傘泥棒の容疑をかけられるも、その場面だけが延々とループしていき、登場人物がそれに気づき、どうにかしようとするネタでありました。
 市民権を得てきた「ループもの」を用いたコントでありまして、その背景を利用し、どうでもいい場面でループするという現象をいじっていくところを笑って貰うという目論見はそれなりにうまくいっていたのではないかと思われます。ループしているという説明をしながらも展開を進め、更に笑えるポイントも入れていくという意味では非常に効率のいい展開はしていたと思いますが、形式上大体同じものを見せられるわけで、ループごとの変化は特に後半はもっと大きくしてもよさそうには見えました。ラストでループを終わらせようとして阻止されるところは効いていると思います。


ハナコ(ワタナベエンターテインメント)

 室内で飼っている犬が帰宅した主人を迎えて遊んでもらい、来客に警戒するという犬としてはよくある場面ではあるものの、犬の言動がかなり人間寄りというネタでありました。
 犬の行動がかなり人っぽいのに他の登場人物は犬を普通の犬として扱い、知っているのは観客だけというシステムがかなり異様ではありましたが、話の展開は単なる普通の日常生活に留めることによって話の展開から無理矢理さを一切なくすという離れ業によって、出来としては非常に高いところでバランスよくまとまっている印象でした。犬の言動と周囲との差を笑うのがネタの基本にはなっていますが、犬の演技もあってか話の繰り返し感もなく、特に話が長いとも感じられませんでした。


さらば青春の光(ザ・森東)

 熱血予備校教師の典型みたいな人が生徒に発破をかけるもその人はそれだけで教室を出て行き、授業は別の人がやるというネタでありました。
 同じようなものをひたすら繰り返しつつ徐々に発展させるネタに長けているコンビではございましたが、よりクオリティが上がっていました。同じものを繰り返すという形式はネタがその繰り返しにどうしても集中してしまい、ストーリーを止めてしまったり、場合によっては無くしてしまったりする傾向が強いのですが、このネタに関して言えば「鼓舞する人」のおかしさや悲哀といったストーリーがしっかり入っており、また物語の破綻も一切見られずに最後まで行けていました。ただ、最後のオチは空振った感があり、もう少し別の選択肢もあったのではないかと考えられます。


だーりんず(SMA)

 居酒屋で他の人の会計をこっそり済ませるということをやろうとするも様々な小さいトラブルが積み重なって結局うまくいかないネタでありました。
 会計を済ませようとする話がずっと続くわけですが、笑いどころの中心が「そういうベタな格好つけをやりたい人が陥る現象を妙な名前で呼ぶ」になっているのはこの大会ではやっぱり弱すぎるのではないかと思われます。何かやっては独特な名前、何かやっては独特な名前、という風に繰り返し感も強く、話の変化も乏しく感じられる危険性があり、それが点数に響いた可能性はあります。


チョコレートプラネット(吉本興業)

 知らない人に閉じ込められて脱出ゲーム的なものをやらされるのかと思いきや、閉じ込められた人が「ここはどこだ」「お前は誰だ」と喚いて話を一切聞かないというネタでありました。
 ありがちな悪い人の言うことを全く聞かないという形で最後まで行くわけですが、喚く男の合間合間に悪い人が発する諦めの言葉や緩い言葉をうまく滑り込ましたり、喚く男がよく分からない装置を持ってきたりと、繰り返しによる退屈を防ぐ仕掛けが施されています。そして、後半には悪い人も別のゲームに参加させられ、喚く側に移行するという展開も、伏線を用いてうまく仕上げている印象です。懸念は喚きがうるさく感じるかどうかという一点でありまして、これに関してはどうしても好みが関係しまして、会場ではちょうどよかったようですが個人的には喚き方が少々過剰だったかなと感じました。


GAG(吉本興業)

 進学校の真面目な生徒が居酒屋へバイトに行き、好きな女性店員に不器用なアプローチをするというネタでありました。
 ひとつの小さなお話としてはそれなりに楽しめるものになってますし、役になり切りコント的に過剰な演技はないように見えましたけれども、主な笑いどころがツッコミのワードだけというのが単調に見えてしまったのではないかと思われます。話は普通に進んで行くも笑いに達しきれていない部分が多い印象でした。


わらふぢなるお(グレープカンパニー)
 コンビニで店長が新人店員にやりかたを教えようとするも新人がどうでもいいような細かいところばかり質問してくるというネタでありました。
 コント内でどうでもいい質問を「空質問(からしつもん)」と呼んで、その手の空質問を中心に話が展開していくわけですが、テンポも良く、質問の視点もツッコミの視点も多彩で飽きさせないように出来上がっています。何より、「ちょっと真似したくなる」というのはこのネタ最大の武器だと思います。細かいところを見ればあまりハマってない部分もあるにはあるのですが、個人的には今回、最も笑ったネタでありました。


ロビンフット(SMA)
 息子が父親に結婚の報告をするも、彼女が年齢を干支しか教えて貰っていないことから、彼女の特徴を振り返って年齢を推測するも、推測値がブレにブレまくるというネタでありました。
 彼女の年齢は36なのか48なのか、まさかの60、72、84、と年齢予想がだんだんぐちゃぐちゃになっていくところが主に笑うところですが、基本的に話がそこだけに終始するのは厳しかったのかなあと考えられます。情報から導かれる結論もきちっと笑いを取れているところもあればそうでもない部分があったのも理由のひとつかと。ただ、最後のオチが最も綺麗に決まった組ではありました。ラストでだいぶ取り返したのではないかと。


ザ・ギース(ASH&Dコーポレーション)

 現場に残った物の思念を読み取って事件を解決に導くサイコメトラー高校生探偵が捜査を開始するも、証拠品の作り手の思念が強すぎて捜査の邪魔をするというネタでありました。
 とにかく包丁の作り手である鍛冶屋さんありきという感じでした。最初に包丁を読み取る時、それから犯人と格闘する際に包丁と触れて現れる鍛冶屋さん、逆を言えばそこのふたつがピークであり、あとはなかなか危ういネタ運びだったように思われます。作り手の思念だけで話を進める序盤から中盤は単調さとの戦いでしたし、ラストの下ネタは、あんな感じでは完全な蛇足です。その辺りが響いた可能性は充分考えられます。


 続いて、最終決戦のネタです。


ハナコ(ワタナベエンターテインメント)

 浜辺で学生のカップルが追いかけっこをしているも、女の子の逃走能力が桁外れというネタでありました。
 全体的なテーマは非常にベタなカップルの戯れでありまして、やっていることも基本的にはほとんど同じなわけです。で、こういうベタな場面でちょっと変なことをやってやろう、という考え方もまたベタなはずなのです。いろんな逃げ方を考えよう、というのもコントで普通に思いつくものだと思います。それを、見せ方でその他大勢から一線を画したネタに作り上げたというのは相当なものだと思います。わざとらしくない演技、様々な逃げ方を組み合わせる構成力、不必要に喋りを入れないことも手伝って、優勝を引き寄せたのではないでしょうか。


わらふぢなるお(グレープカンパニー)

 肩がぶつかったチンピラに超能力で応戦するも、その超能力が全部くだらないというネタでありました。
 下らない超能力を次々に見せられるだけという意味では並列的なネタだったのかもしれません。同じような笑いを見させられて終盤まで持ちこたえきれなかった印象があります。内容がガラッと変わったためか、1本目のネタに比べて説明的なツッコミが少々悪目立ちしたようにも見えました。中盤から何らかのカンフル剤的なものが必要だったかもしれません。


チョコレートプラネット(吉本興業)

 意識高い系棟梁と称して如何にも江戸っ子な大工の棟梁が横文字の小難しい言葉を使ったりマックで大工をしようとしたりするネタでした。
 いわゆる「意識高い系」の性質をそれに合わなそうな人物へ組み込んでギャップを笑う仕組みだったのだと思いますが、それにしてもそのまんま過ぎたかなあという印象でした。あとは変わったグッズが出てくるネタという印象でして、そのグッズ自体は気になるのですが、笑えるかと言えばそこまでではない感じでした。大工やそれに近い工作をよくやる人には面白いネタだったようなので、そういう意味でもネタのチョイスを間違えたのかもしれません。



 今回の感想は以上になります。では。

近代生理

10月16日生まれの天才
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アルブレヒト・フォン・ハラー
Albrecht von Haller
 (1708-1777)
 生理学者、解剖学者、植物学者など。スイスのベルン生まれ。「近代生理学の父」と呼ばれます。
 数百体に及ぶ人体の解剖を実施し、人体の血管網などの図を残した他、生体の仕組みを筋肉のように何らかの信号を受けて縮む「非刺激性」器官と信号を伝える「感覚性」器官に分類、近代生理学の開拓者として知られるようになりました。
 ニワトリの胚を詳細に観察した結果、どうしたことか現在では否定されている、卵の内部に生まれてくる子供の形が既にあるとする「前成説」を主張してしまったこともあるようです。

参考文献
 「科学 その歩み」東京教学社、1988年
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%96%E3%83%AC%E3%83%92%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%83%A9%E3%83%BC
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%89%8D%E6%88%90%E8%AA%AC

大半設計

10月16日生まれの天才
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ロバート・スチーブンソン
Robert Stephenson
 (1803-1859)
 土木技術者。イギリスのウィリントン・キー生まれ。「鉄道の父」ことジョージ・スチーブンソンのひとり息子であり、父親と共同で蒸気機関車のプロジェクトに多く携わりました。
 大学在学中から、ストックトンとダーリントンの間に世界最初の鉄道を引くという父親のプロジェクトに参加し、蒸気機関車製造会社を設立、詩作走行競争を勝ち抜き、世界初の旅客鉄道を担った蒸気機関車「ロケット号」の設計の大半を設計するなど、父親と同様、鉄道黎明期における重要人物のひとりと目されています。エジプトの鉄道敷設プロジェクトにも関わっておりまして、アレキサンドリアからカイロ、そしてスエズに至る路線を作り上げました。
 橋の建造でも知られておりますけれども、設計で重大なミスをした結果、崩落してしまった橋もあるとのこと。

参考文献
 「科学 その歩み」東京教学社、1988年
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%81%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%B3
 https://en.wikipedia.org/wiki/Robert_Stephenson
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BC%E6%A9%8B%E4%BA%8B%E6%95%85

雨宿昆虫

 巷でそうだと言われていても、実際に見ないことにはその存在を信じられないことだってありましょう。私にとってそのひとつが「虫の雨宿り」であります。雨の時、虫は何をしているのか。ネットや書籍、テレビ番組などの情報で稀に取り上げられる疑問でして、答えは「雨宿りをしている」という、ちょっと考えれば至極ごもっともなものでありました。具体的には木の下や草の葉の裏などでジッと動かずに雨が上がるのを待っているのだそうです。まあ、そうなのでしょう。

 しかし、実際に見たことがないと「本当なのか」という疑問の浮かぶ余地がどうしても出てくるものであります。ひょっとしたら雨粒をものともせずブンブン飛び回っているにもかかわらず、何者かが間違った情報を私の脳にインプットさせたのかもしれないのです。本当に虫は雨宿りをしている。そう自信をもって言い切るためには私自身が虫の雨宿り現場を押さえるしかありません。

 その機会は思わぬところで巡ってきました。私が駅のホームで電車を待っていた時のことであります。何となく線路を見下ろしていますと、レールの内側に虫が止まっているではありませんか。レールは断面図が「エ」の字になってまして、小さな虫でしたらレールの内側でも雨宿りをするには充分なのかもしれません。しかし、雨が凌げたとしても、定期的に電車が轟音を響かせながら真上を通り過ぎていくわけでして、ちょっとした衝撃でも驚いて飛び立ってしまう小さな虫が落ち着いて雨を凌ぐ環境とはとても思えないのであります。何なら電車が来る前の段階でレールを伝わってくる振動にビビッて飛び立ってしまい、その瞬間にやってきた電車と激突するという悲しい事故が起きるかもしれないのです。

 小さな虫を心配そうに見ていた私の耳に、今度はどこからともなくコオロギの鳴き声が聞こえてきました。姿こそ確認できませんでしたが、やつもレールで雨宿りしているに違いありません。どうして雨から逃れようとしてレールに辿り着くんですか君たちは。雪崩から逃れるために噴火口へ突撃するようなものではありませんか。

 雨宿り中に命を落とす虫だってきっといるのでしょう。自然は時に厳しい。それは全ての生物に共通する現象であります。

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