11月12日生まれの天才
Jacques_Charles_-_Julien_Leopold_Boilly
ジャック・シャルル
Jacques Alexandre Cesar Charles
 (1746-1823)
 物理学者、数学者など。「シャルルの法則」で知られる他、世界で初めて水素を詰めた気球での飛行に成功した人物でもあります。
 5つの風船にそれぞれ異なる気体を入れて温度を80℃にすると、どの風船も同じ大きさに膨張したことを確認しました。後にゲイ=リュサックが論文でこの実験に触れ、式として表すことによって気体における体積と温度の関係を明らかにしました。ゲイ=リュサックはシャルルの業績から「どの気体も一定の圧力で温度上昇に対して体積が決まったペースで増えていく」とするその関係を「シャルルの法則」と名付けました。また、ボイルキャヴェンディッシュブラックらの業績を学んだ末、水素が気球に適しているとの結論に至り、ロベール兄弟に世界初の水素を用いた気球の製作を依頼、ロベール兄弟のニコラと共に気球に乗り込み、水素気球の有人飛行に世界で初めて成功させました。既に熱気球の有人飛行は成功しておりましたが、水素気球はやがて熱気球に取って代わるようになります。
 シャルルが警告したにもかかわらず、非常に燃えやすい水素の気球を熱気球と同時に用るという恐ろしい方法でドーバー海峡横断に挑んだ人がいまして、案の定、水素に引火して気球は爆発、乗員は亡くなりまして、これが史上初の航空事故とされております。現在の気球は燃える危険性が高い水素を使わず、代わりに極めて燃えにくいヘリウムが使われています。

参考文献
 「はじめて学ぶ科学史」共立出版、2014年
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%AB
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%AB%E3%81%AE%E6%B3%95%E5%89%87