2019年9月21日にキングオブコントを見ましたので、個人的な感想を書いて参ります。名前は敬称略で、ネタを披露した順番に載せております。
こちらでは8組〜10組目の1本目と、上位3組の2本目であります。では参ります。
GAG(吉本興業)
芸人志望者の彼女が彼氏の家へ男性の相方を連れて来るも、披露するネタが彼女をブスいじりしまくるネタだったため彼氏が怒るというネタでした。
身近すぎて盲点なのかあまり芸人がやらない場面を敢えてネタに持って来る視点は素晴らしいと思いますし、その特殊な場面をきちんと活用したやり取りができており、更に話の流れも自然に仕上がっていました。彼女がブスキャラを泣きながら認めて貰おうとしたり、相方の男性の物凄いキャラを隠し玉に出したりしたと、一通り遊んだ後、彼氏を相方に誘ってトリオでやっていくというオチまで綺麗に繋げていきました。観客がお笑い好きであればあるほどウケるネタだと思います。予選でやっていたのなら、決勝以上にウケたのではないかと推察されます。
ゾフィー(グレープカンパニー)
腹話術師が不倫報道に対する謝罪会見に人形を持って来るというネタでした。
人形を持って来るという時点で、人形がいらんことをするという予想が立つわけです。人形がどれだけいらんことをするかが評価のポイントになってくるわけでして、人形の仕草、すなわち動かし方は評価のポイントだったように思います。一方、謝罪会見に茶々を入れて邪魔をするところは正直申しまして予想の範囲内で、会話のやり取りが改善点に見えました。何より腹話術が全然腹話術になってない点が気になりました。ここはきっちりやって貰ったほうが笑えるようになると思います。
わらふぢなるお(グレープカンパニー)
バンジージャンプをやろうとするもなかなか飛べず、スタッフがやたらと早く飛ぶように勧めた挙句、最後には自分がバンバン飛ぶというネタでした。
始まってすぐにバンジーをさせようとさせたところはよかったのですが、そのくだりを上回るものが最後まで現れなかった印象でした。原因をいろいろ考えてみましたけれども、結局「コントとして普通」というところに行きついてしまいます。特徴らしい特徴がなく、普通のお笑い芸人がやるコントをやられた気分でして、それでは決勝で勝負するのは厳しいと思われます。そのため、ラストのツッコミが妙に説明的で長かった点を筆頭に、削っても問題ないような場面が多かったのではないでしょうか。そして、削ったところに彼ら独自の何かを入れ込む。直すとしたらまずはそこからだと思います。
続いて2本目です。
ジャルジャル(吉本興業)
玄関から空き巣に入るもたまたま住民がいたため、知り合いを装って適当なことを言うも全て当たってしまうというネタでした。
もともと同じことを繰り返して発展させるネタが得意なコンビではありますけれども、「適当に言ったことがたまたま当たる」の繰り返しで話を進め、それをふたりの演技力でカバーするというのでは勝ち切るのは難しかったように思います。ラストのホラーなオチも劇場でやるならばともかく、この手の賞レースでやるのはプラスに働きづらいと考えられます。
うるとらブギーズ(吉本興業)
サッカー日本代表の試合を実況するアナウンサーと解説が試合とあまり関係のない話で盛り上がってしまい、試合の大事な場面をことごとく見逃すというネタでありました。
動きが少なく、試合を見逃すというところを中心に進めるネタではありましたけれども、見逃したところを素直に謝ったり、世間話の最中にいきなり試合の実況へ強引に戻したりと言った基本的な面白さを客に一通り見せたところで、解説がまた試合が動いたかのような発言をして実況を騙したり、日本が失点したけど重要なシーンが見れたからと喜んだりするなどの場面転換が自然かつ上手にできており、笑いを得る効果もあったと考えられます。見逃しに客が慣れてくる中盤辺りが危なかったですが、あとは全体的にうまくいっておりました。ふたりの外見がアナウンサーと解説っぽかったのも何気に大きかったと思います。
どぶろっく(浅井企画)
いわゆる、金の斧銀の斧の話であります。きこりが池に斧を落とし、泉の神様が現れるも正直者に大きないちもつをあげようとする。みたいなことをミュージカル風に仕立てたネタでした。
一本目と比べて変化はつけているわけですが、まあ客はほとんど同じネタと認識するでしょう。そうなってくると、決勝でこんなネタを、というインパクトが2本目だとだいぶ薄まってくるわけで、恐らく本人も失速を覚悟の上で披露したものと思われます。実際に失速したわけではありますが、1本目のネタで場の空気を完全に持って行ったわけでして、その勢いで優勝を勝ち取ったのではないでしょうか。逃げ切りを狙っていたのだとしたら、成功です。
今回の感想は以上になります。ではまた。
こちらでは8組〜10組目の1本目と、上位3組の2本目であります。では参ります。
GAG(吉本興業)
芸人志望者の彼女が彼氏の家へ男性の相方を連れて来るも、披露するネタが彼女をブスいじりしまくるネタだったため彼氏が怒るというネタでした。
身近すぎて盲点なのかあまり芸人がやらない場面を敢えてネタに持って来る視点は素晴らしいと思いますし、その特殊な場面をきちんと活用したやり取りができており、更に話の流れも自然に仕上がっていました。彼女がブスキャラを泣きながら認めて貰おうとしたり、相方の男性の物凄いキャラを隠し玉に出したりしたと、一通り遊んだ後、彼氏を相方に誘ってトリオでやっていくというオチまで綺麗に繋げていきました。観客がお笑い好きであればあるほどウケるネタだと思います。予選でやっていたのなら、決勝以上にウケたのではないかと推察されます。
ゾフィー(グレープカンパニー)
腹話術師が不倫報道に対する謝罪会見に人形を持って来るというネタでした。
人形を持って来るという時点で、人形がいらんことをするという予想が立つわけです。人形がどれだけいらんことをするかが評価のポイントになってくるわけでして、人形の仕草、すなわち動かし方は評価のポイントだったように思います。一方、謝罪会見に茶々を入れて邪魔をするところは正直申しまして予想の範囲内で、会話のやり取りが改善点に見えました。何より腹話術が全然腹話術になってない点が気になりました。ここはきっちりやって貰ったほうが笑えるようになると思います。
わらふぢなるお(グレープカンパニー)
バンジージャンプをやろうとするもなかなか飛べず、スタッフがやたらと早く飛ぶように勧めた挙句、最後には自分がバンバン飛ぶというネタでした。
始まってすぐにバンジーをさせようとさせたところはよかったのですが、そのくだりを上回るものが最後まで現れなかった印象でした。原因をいろいろ考えてみましたけれども、結局「コントとして普通」というところに行きついてしまいます。特徴らしい特徴がなく、普通のお笑い芸人がやるコントをやられた気分でして、それでは決勝で勝負するのは厳しいと思われます。そのため、ラストのツッコミが妙に説明的で長かった点を筆頭に、削っても問題ないような場面が多かったのではないでしょうか。そして、削ったところに彼ら独自の何かを入れ込む。直すとしたらまずはそこからだと思います。
続いて2本目です。
ジャルジャル(吉本興業)
玄関から空き巣に入るもたまたま住民がいたため、知り合いを装って適当なことを言うも全て当たってしまうというネタでした。
もともと同じことを繰り返して発展させるネタが得意なコンビではありますけれども、「適当に言ったことがたまたま当たる」の繰り返しで話を進め、それをふたりの演技力でカバーするというのでは勝ち切るのは難しかったように思います。ラストのホラーなオチも劇場でやるならばともかく、この手の賞レースでやるのはプラスに働きづらいと考えられます。
うるとらブギーズ(吉本興業)
サッカー日本代表の試合を実況するアナウンサーと解説が試合とあまり関係のない話で盛り上がってしまい、試合の大事な場面をことごとく見逃すというネタでありました。
動きが少なく、試合を見逃すというところを中心に進めるネタではありましたけれども、見逃したところを素直に謝ったり、世間話の最中にいきなり試合の実況へ強引に戻したりと言った基本的な面白さを客に一通り見せたところで、解説がまた試合が動いたかのような発言をして実況を騙したり、日本が失点したけど重要なシーンが見れたからと喜んだりするなどの場面転換が自然かつ上手にできており、笑いを得る効果もあったと考えられます。見逃しに客が慣れてくる中盤辺りが危なかったですが、あとは全体的にうまくいっておりました。ふたりの外見がアナウンサーと解説っぽかったのも何気に大きかったと思います。
どぶろっく(浅井企画)
いわゆる、金の斧銀の斧の話であります。きこりが池に斧を落とし、泉の神様が現れるも正直者に大きないちもつをあげようとする。みたいなことをミュージカル風に仕立てたネタでした。
一本目と比べて変化はつけているわけですが、まあ客はほとんど同じネタと認識するでしょう。そうなってくると、決勝でこんなネタを、というインパクトが2本目だとだいぶ薄まってくるわけで、恐らく本人も失速を覚悟の上で披露したものと思われます。実際に失速したわけではありますが、1本目のネタで場の空気を完全に持って行ったわけでして、その勢いで優勝を勝ち取ったのではないでしょうか。逃げ切りを狙っていたのだとしたら、成功です。
今回の感想は以上になります。ではまた。