2019年12月9日放送のTHE Wを見たので、その感想を書いてみます。感想は出演順であり、敬称略となっております。こちらではBブロックの4組と最終決戦の2組の感想となっています。
では参ります。
はなしょー(ワタナベエンターテインメント)
コント。夕飯を食べる姑が嫁の味に「塩分が多い。私を殺す気か」とありがちな文句を言ったところ、嫁が本当に殺しにかかるというネタでした。
率直な感想としては「ベタど真ん中」です。もちろん、ベタが悪いわけではありませんで、ベタを起点に話を発展させる手法もあるわけですが、「殺す気か」というベタな文句から本当に殺しにかかるところ、そして実はドッキリだったところまでがベタの範囲内なわけで、賞レースに勝つのは厳しいと思われます。登場人物の性格だったり、話の展開だったり、どこかで独自を出す必要があるのではないかと。
阿佐ヶ谷姉妹(ASH&Dコーポレーション)
コント。遅刻しそうな生徒が外見そっくりな母親で、教師と悶着を起こすネタでした。
切り取った場面がやや特殊なのはいいのですが、それを説明するセリフに多くの時間が割かれていたのは気になりました。もともと自身のキャラクターがよく分かっており、それを活かすのが得意なコンビであるため、娘のフリをした母親が若ぶるというのは本来はまり役なのですが、あまりにもベタすぎるものが多く見られ、客にあまりウケていなかったように思われます。一言で決めるツッコミを多く用いておりましたが、まだ言葉を選ぶ余地があったように見受けられました。靴を履く仕草のくだりレベルのものを最初から最後まで安定して出せるようになれば勝てるようになるはず。
つぼみ大革命(吉本興業)
コント。美容室に入るも、大勢のスタッフが異様に細分化された仕事をちょっとずつこなすというネタでした。
9人という極端に大所帯だという特徴を活かすネタとして作られたのだと考えられます。舞台に人がせわしなく出入りする割にはかなり息が合っていました。多くの人数を動かしつつも観客へ確実に話の流れを伝えるための配慮なのかもしれませんが、内容は人数の多さを除けばよくある美容院コントでありまして、それゆえか人数の多さ一辺倒で攻めて終わった印象でした。
紺野ぶるま(松竹芸能)
ピンネタ。不良学校の教師として卒業式を迎え、生徒たちに卒業を祝う言葉を投げかけるも、その言葉がいろいろ間違っているというネタでした。
様々な要素を詰め込んだ結果、消化不良に陥っているという印象でした。生徒の前で見も蓋もない夢を発表するかと思えば、生徒の夢をいじったり、突然にまた自分の夢を思い出したりと、特に必然性がないまま話題があっちこっちに飛ぶため、展開の変化が悪い意味で突然な現象となっているように感じられます。また、教師のキャラクターも定まっていないのか、話の内容によって口調が変わり、それでいて演技は一定で喜怒哀楽に乏しい。やりたいことを整理してもらう必要があるのではないかと思ってしまいました。
はなしょー(ワタナベエンターテインメント)
コント。夫の浮気を追求しようと考えている保育士と子供がままごとをするも、保育士がままごと中にも自分の悩み事をぶちまけてしまうというネタでした。
話の流れがあまりにも分かりやすすぎるのは一本目と同様だったように思います。例えば、冒頭で夫に浮気を問いただそうと決心する描写を見せ、次の場面で子供がままごとをやろうと誘うところで既に保育士がままごとに夫の浮気を持ち込むことは目に見えてしまい、そして実際に持ち込むわけです。オチがバレバレな状況を利用してウケを狙う形も存在しますが、このネタに関しては違うと考えられ、ただ単に話の流れを早い段階から客に予測させただけだと考えられます。また、演じるキャラクターもステレオタイプの範囲内から全く飛び出ていないため、物足りない印象に陥る危険性が高いです。
3時のヒロイン(吉本興業)
コント。友人の彼氏を奪ったと告白し懺悔するも、BGMの歌声に合わせて突然に体をくねらせるというネタでした。
俗に「アッハーン」と呼ばれているネタのようで、歌の「アッハーン(Uh Huh)」の部分で体をくねらせることでウケを狙うわけです。優勝した理由は他の組に比べて独自性が強く、かつ分かりやすくまとめていた点なのだと考えられますが、いかに「アッハーン」を見せていくかだけに終始するネタのため、単調に見られる危険性があるわけです。そして、見せ方もかなり限定されており、体をくねらすと思ったらくねらさないとか、そういうところでどうにかやりくりしていた印象です。人の名前を無理やり「アッハーン」の部分にねじ込む点がピークだと考えると、まだまだうまく使う方法はあると思います。
今回は以上になります。ではまた。
では参ります。
はなしょー(ワタナベエンターテインメント)
コント。夕飯を食べる姑が嫁の味に「塩分が多い。私を殺す気か」とありがちな文句を言ったところ、嫁が本当に殺しにかかるというネタでした。
率直な感想としては「ベタど真ん中」です。もちろん、ベタが悪いわけではありませんで、ベタを起点に話を発展させる手法もあるわけですが、「殺す気か」というベタな文句から本当に殺しにかかるところ、そして実はドッキリだったところまでがベタの範囲内なわけで、賞レースに勝つのは厳しいと思われます。登場人物の性格だったり、話の展開だったり、どこかで独自を出す必要があるのではないかと。
阿佐ヶ谷姉妹(ASH&Dコーポレーション)
コント。遅刻しそうな生徒が外見そっくりな母親で、教師と悶着を起こすネタでした。
切り取った場面がやや特殊なのはいいのですが、それを説明するセリフに多くの時間が割かれていたのは気になりました。もともと自身のキャラクターがよく分かっており、それを活かすのが得意なコンビであるため、娘のフリをした母親が若ぶるというのは本来はまり役なのですが、あまりにもベタすぎるものが多く見られ、客にあまりウケていなかったように思われます。一言で決めるツッコミを多く用いておりましたが、まだ言葉を選ぶ余地があったように見受けられました。靴を履く仕草のくだりレベルのものを最初から最後まで安定して出せるようになれば勝てるようになるはず。
つぼみ大革命(吉本興業)
コント。美容室に入るも、大勢のスタッフが異様に細分化された仕事をちょっとずつこなすというネタでした。
9人という極端に大所帯だという特徴を活かすネタとして作られたのだと考えられます。舞台に人がせわしなく出入りする割にはかなり息が合っていました。多くの人数を動かしつつも観客へ確実に話の流れを伝えるための配慮なのかもしれませんが、内容は人数の多さを除けばよくある美容院コントでありまして、それゆえか人数の多さ一辺倒で攻めて終わった印象でした。
紺野ぶるま(松竹芸能)
ピンネタ。不良学校の教師として卒業式を迎え、生徒たちに卒業を祝う言葉を投げかけるも、その言葉がいろいろ間違っているというネタでした。
様々な要素を詰め込んだ結果、消化不良に陥っているという印象でした。生徒の前で見も蓋もない夢を発表するかと思えば、生徒の夢をいじったり、突然にまた自分の夢を思い出したりと、特に必然性がないまま話題があっちこっちに飛ぶため、展開の変化が悪い意味で突然な現象となっているように感じられます。また、教師のキャラクターも定まっていないのか、話の内容によって口調が変わり、それでいて演技は一定で喜怒哀楽に乏しい。やりたいことを整理してもらう必要があるのではないかと思ってしまいました。
はなしょー(ワタナベエンターテインメント)
コント。夫の浮気を追求しようと考えている保育士と子供がままごとをするも、保育士がままごと中にも自分の悩み事をぶちまけてしまうというネタでした。
話の流れがあまりにも分かりやすすぎるのは一本目と同様だったように思います。例えば、冒頭で夫に浮気を問いただそうと決心する描写を見せ、次の場面で子供がままごとをやろうと誘うところで既に保育士がままごとに夫の浮気を持ち込むことは目に見えてしまい、そして実際に持ち込むわけです。オチがバレバレな状況を利用してウケを狙う形も存在しますが、このネタに関しては違うと考えられ、ただ単に話の流れを早い段階から客に予測させただけだと考えられます。また、演じるキャラクターもステレオタイプの範囲内から全く飛び出ていないため、物足りない印象に陥る危険性が高いです。
3時のヒロイン(吉本興業)
コント。友人の彼氏を奪ったと告白し懺悔するも、BGMの歌声に合わせて突然に体をくねらせるというネタでした。
俗に「アッハーン」と呼ばれているネタのようで、歌の「アッハーン(Uh Huh)」の部分で体をくねらせることでウケを狙うわけです。優勝した理由は他の組に比べて独自性が強く、かつ分かりやすくまとめていた点なのだと考えられますが、いかに「アッハーン」を見せていくかだけに終始するネタのため、単調に見られる危険性があるわけです。そして、見せ方もかなり限定されており、体をくねらすと思ったらくねらさないとか、そういうところでどうにかやりくりしていた印象です。人の名前を無理やり「アッハーン」の部分にねじ込む点がピークだと考えると、まだまだうまく使う方法はあると思います。
今回は以上になります。ではまた。