Dea-rimas <デア・リマス>

最近は天才調査がメインです。

皆様、こんにちは。OWLと申します。よろしくお願いいたします。
ここ最近は、いくつかのテーマのものを同時並行的に更新しております。

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鬼越トマホーク

一八二2

 2018年10月4日におこなわれたM-1グランプリの2回戦を見て来ましたので適当に感想を書いて参ります。

 この日は93組が出場し、23組が合格しました。ただし、後に追加合格の可能性があるようです。

 ここでは合格者の8組目から15組目の感想を書いて参ります。



レインボー(吉本興業)
 ラーメン屋で行列に並ぶ際、「並んでますか」と尋ねる様子をとにかくドラマティックに展開していくネタでした。
 ボケは一貫してキザな男性役、ツッコミは女性役を演じるわけですが、「ボケではない」からツッコミ寄りというだけで基本的にはツッコミらしき言動をすることはほぼありませんでした。ラーメン屋で並ぶという日常生活でありがちな話から、一貫して恥ずかしげもなくロマンティックがドラマティックな展開に持って行って終わるわけですが、ツッコミの女性役が妙にうまいこともあってとても見せるネタだったように思います。ツッコミ役であるはずの人もドラマティックな世界にどっぷり浸るネタは非常に珍しいかと。


うるとらブギーズ(吉本興業)
 芝居の練習をしたいからと「上京しようとする友人を駅で止める」場面をするも、演技が恥ずかしいとかなんとか言ってボケがすぐ笑いだしてしまうというネタでありました。
 漫才中につい笑う、もしくは意図的にそれっぽく笑って観客の笑いを誘う、いわゆる「誘い笑い」をする漫才師は相当数いらっしゃるでしょうが、それを本ネタの台本にキッチリ組み込んできたという独自性が評価のポイントだと思います。ありそうでなかなかなかったネタでした。もちろん、見せ方も良かったからこその2回戦通過でしょう。


バッドナイス(ワタナベエンターテインメント)
 舞台の照明からエジソンに感謝をするも、そのうち「感謝とは何か」という哲学的な疑問を抱いたが最後、どんどん樹海にはまり込むネタでした。
 ボケはラップが得意ということもあってか、ややラップ調の喋りになりつつも別にラップについては言及せず、ラップのステレオタイプである何かに感謝するというネタを持って来たのはうまいやり方だったと思いました。それに加えて感謝の方向がおかしな方向へうまく持って行けば2回戦通過は問題なかったと思います。


アルコ&ピース(太田プロダクション)
 映画のタイトル紹介という普遍性のあるテーマをベースに、明らかに演出を間違えた映画紹介ばかりしまくるというネタでありました。
 次々に映画を紹介していくという形式は一見すると単純に見えがちですが、それはあくまでも様々なひねった発想を分かりやすく情報整理して見せた結果だと判断できるかと思われます。それに加えてボケの映画を紹介する表現力が多彩で無理もなく演じられているため、2回戦通過は全く問題ないレベルに今回も仕上げてきたのでしょう。ツッコミ共々場数の多さもあって会場の雰囲気を微調整するのもサラッと難なくやってのけていました。


宮下草薙(太田プロダクション)
 ボケがファミレスのバイトに受かったからと相方にコツを教えて貰うも、それをきっかけにボケが次々と杞憂に苛まれるというネタでありました。
 この日、最も笑った組でした。くだらない不安を抱くとか、どんな発言もネガティブに捉えるとか、そんなネタをする漫才師はごまんといるでしょうが、この組が他の組と一線を画しているのは抜群のリアリティです。本当にありそうな外見の人が、本当にありそうな言動で不安がる。恐らくはボケ本来の性格を活かしているのでありましょうが、それにしたって本物にしか見えないのです。しかし、ボケが喋る不安は明らかに馬鹿馬鹿しく笑えるものに仕上がっていますし、ツッコミとのやりとりもキチンとできている。声が不安で震えているように聞こえながらも肝心な部分は淀みなく聞こえる。ネタの序盤でボケが頭を抱えて黙り込むくだりがありますが、制限時間のある舞台で5秒10秒の沈黙を使って来るのはかなりの度胸と言っていいでしょう。なかなかいろいろと兼ね備えたコンビと思われます。


鬼越トマホーク(吉本興業)
 強面コンビにも関わらず、ボケが自分たちにはキャラがないと主張し、様々なキャラを得ようと格闘するもことごとく失敗、「強面の漫才はサンドウィッチマンがやり尽くしている」との結論のもと、オネエ漫才に至るというネタでした。
 「キャラをつける」という話をベースに目まぐるしく様々なキャラをやっているのですが、ドタバタしている感じが見られない辺りに卓越した技術を感じました。また、ラストのオネエ漫才に至るまでにいくつかタイプの異なる短時間漫才を繋げていくわけですが、その一つひとつも単品で笑えるほどに仕上がっていたのも評価できる点だったと考えられます。


THIS IS パン(吉本興業)
 男女コンビ。
 ふたりともコンパに参加する女性役に扮するもボケがいわゆる痛い子でいろいろやらかすネタでありました。
 痛い子が単なる痛い子で通していたら2回戦通過は危うかったかもしれませんが、時々素になるような言動が効いていたように思います。基本的には男性陣が出て来ず、その言動は客席の想像に委ねる形式でしたが、それをうまく活用したこと、他にはツッコミの一言が評価されたポイントだったように思います。


ウエストランド(タイタン)
 これから会う予定の人に対しての紹介方法にツッコミが次々と不満を言い続けるネタでした。
 ボケの一言を起点にひたすらツッコミがまくし立てるように喋るという独特なスタイルの漫才は今も健在でありまして、己のネガティブなワードを観客の共感を得つつ笑いに変えるなどの調整をして喋りまくっておりました。ウケ方もこの日の2回戦突破者の中では大きいほうでした。2回戦が通過点となっているコンビです。



 感想は次に続きます。

M四日1

 2017年10月4日に行われたM-1グランプリ2回戦を見て参りましたので、感想を書く次第であります。例年通り、合格した組と不合格でしたが個人的に気になった組について書きました。この日の参加組数は143組、そのうち合格したのは21組でありました。

 名前は敬称略です。事務所や結成年、過去2年の成績はM-1グランプリ公式サイトを参照にしております。正式名称が長いので、吉本所属の芸人は「吉本興業」表記にしております。

 まずは通過した組のうち1〜7組目の感想です。



馬稼業(プロダクション人力舎) 2016年結成
2015年:不参加 2016年:2回戦
 とにかく自虐的なボケが特徴的なコンビ。結婚なんてできやしないと自虐するボケを尻目に、ツッコミが「僕が一生、君を守る」と言ってプロポーズの練習をするも、ボケはすかさず「お前みたいなものが本当に守れるのか」と噛みつき、いろいろとんでもないものから守らせるというネタだったかと存じます。
 元々マイナスをプラスにする性質がお笑いにはございますから、自虐的なことを話す芸人なんて山のようにいるわけであります。そんな中で普通の自虐から抜け出すためには、独自の視点・語彙・技術が必要になってくるわけです。で、この組は少なくとも視点と語彙はある程度以上独特でウケも狙えたため通過したのだと思われます。


マリオネットブラザーズ(アマチュア) 2013年結成
2015年:不参加 2016年:1回戦
 ボケが自分で考えて描いた漫画をセリフや動きで表現をするもその漫画がいろいろと下手なため、それが再現にもいろいろ悪影響を与えるというネタでありました。
 特筆すべきは絵が下手過ぎて顔が正面ばかり向いている、ポーズも現実離れしている、誤字脱字が多い、などなど、下手な漫画にありがちなことをひとつの話として上手に盛り込んでいる点でありました。そして、終盤に向けてそれらを大量に増やしつつもうるさく感じられないよう調整して畳み込めている。話しの変化もあり、動きもあり、退屈しない。通過は妥当かと存じます。


鬼越トマホーク(吉本興業) 2010年結成
2015年3回戦 2016年:3回戦
 喧嘩を止めにきた人に的を射た批判をするくだりでも知られる強面コンビ。流れ星に願いをしようとするもそのお願いごとに対してボケが見当違いの批判をするというもの。
 見当違いとは書いたものの、的確だったり暴論だったりと批判の角度をどんどん変えていくという器用なことを安定してやってのけておりました。怪しい宗教を用いたオチの数々は自分たちの外見を強面とはまた違った面からいじったものでありまして、更に一歩先に進んだように思われます。


マッハスピード剛速球(オフィス北野) 2010年結成
2015年:3回戦 2016年:準々決勝
 ちょこちょこネタ番組に顔を出している印象。犬を飼いたいが両親じゃ許してくれないからと祖父に許可を貰おうとするも、「犬はお前より先に死ぬから飼ってはいかん」という祖父。すると子供は祖父も先に死ぬから付き合いをやめると言い始めるところから話がおかしくなるネタでした。
 犬を飼えない理由としてありがちなものに別解釈をひとつ加えるというのは他のペットをネタにした組よりも一歩リードしたものでありまして、それが合格の大きな要因だったかと存じます。ただし、基本的にはその反応一辺倒だったため、ちょっとその辺を考える必要はあるかと存じます。彼らにしては危なかったかと考えております。


ドドん(浅井企画) 2009年結成
2015年:準々決勝 2016年:準々決勝
 本物の住職がボケを担当するコンビ。その特徴をいかんなく発揮し、仏教方面のネタを得意としております。今回はカラオケに行って歌いまくるも、様々な歌を仏教方面にアレンジを加えるというネタでありました。
 ネタの中に歌を入れる、歌ネタというタイプでありまして、歌によって時間やリズムがある程度固定され、更には歌唱に集中力が流れるのか結構失敗している方々を見受けられますが、彼らの場合はいきなりサビに入るなど前奏をなるべくカットして時間のロスを防ぎ、更に曲の改変を様々なパターン用意できており、そして歌によって漫才のリズムが停滞しないなど、そこらの歌ネタとは一線を画していたように思います。


やわら(吉本興業) 2015年結成
2015年:3回戦 2016年:3回戦
 電車でおばあちゃんに席を譲ろうとするも、「自分は○○なタイプの人だから」と、割とおばあさんらしからぬ趣味や能力を見せるというネタでありました。
 個人的に見るべき点はボケのおばあちゃんっぷりではないかと思われます。見てて楽しくなるような感じでありました。あとはやりとりが比較的同じ視点のものが続いたのは改善点ではないかと思われます。当落線上のコンビだったかと。


ヤマメ(フリー) 2017年結成
2015年:不参加 2016年:不参加
 ナンパの練習をしたいから女の子をやってくれというも、ボケが女の子をする途中、節々で侍になってしまうというネタでありました。
 とにもかくにも侍の演技と挟むタイミングであります。それが他のナンパをテーマにしたネタを披露して落ちて行った芸人との主な違いであります。逆を言うと他に特筆すべき点が特別見られないということでもあります。当落線上のコンビだったかと思われます。



 感想はまだまだ続きます

一二01

2016年10月12日にですね、
M-1の予選を見に行ってきたので、例によって感想を書いて参ります。
この日は2回戦でありまして、116組が出場し21組(追加合格は除く)が3回戦へ進出しました。

その中で全合格者の感想に加え、不合格だったけど気になった組を選び、
当ブログに載せて参ります。
数が多いのでいくつかのエントリに分けております。

では、まずは最初の合格者7組から参ります。



マッハスピード豪速球(オフィス北野)
強くなるためと称して「ダンスと格闘技の間」の競技という
カポエイラの特訓をしているというネタでありました。
強くなりたいならなぜ格闘技にしないという至極ご尤もないじり、
「ダンスと格闘技の間」という何だかよく分からない位置づけ、
最後にカポエイラを披露するもボッコボコにされる様、
などが問題なくひとつの話としてまとまっておりました。
違和感のない「動きのある漫才」ができたかと存じます。


ゴールドバーグ(吉本興業)
日に100組以上見てるとまあ、印象が薄くて何をしたのか
メモを見てもなかなか思い出せない組が出てくるわけです。
で、昨日は合格者の中にそういう組がなかったので安堵してたら、
申し訳ございません、この日はこの組の印象がほぼありません。
試合に敗れた高校球児を監督が間違った励まし方をする、
みたいなネタだったかと存じますが、
漫才の進行は極めて普通の範囲内でして、
それゆえに印象がほぼ皆無だったのだと推測しております。


男性ブランコ(吉本興業)
神社でお参りするための正しい作法をやるも
肝心の願い事が神様に真正面から喧嘩を売る内容で、
あんまりボケを繰り返すうち作法も時々忘れたりする、
というネタをされておりました。
個人的には当落線上と言った印象であります。


ニュークレープ(浅井企画)
なんかポラロイドマガジンみたいな人たちが
ポラロイドマガジンみたいなネタをしているなあと思っていたら、
本当に元ポラロイドマガジンの3人でありました。
メンバーはそのまま、名前も事務所も変えたようです。
彼らの特徴は決められた範囲のものを全数調査のように
次々ととある状況に当てはめていくという方式のネタでして、
今回もまたそうでした。
クラス全員がアルファベットだったらどうなるか、
という内容でして、クラスメイトが自分のアルファベットに沿ったボケを
次々にやっていくというものでありました。
ネタのクオリティよりコントの範疇になりはしないかというのが不安でしたが、
無事に漫才として認められたのか2回戦を突破いたしました。


超新塾4/6(ワタナベエンターテインメント)
「超新塾」というグループから一部のメンバーだけを選んで「結成」し、
いつも得意としているネタをやるという、
ルールの隙間をかいくぐるようなことをしているグループであります。
彼らが得意とするネタは2回戦くらいなら突破できるでしょうか、
なんかそればかりずっとやっていて大丈夫なのかという気もします。


鬼越トマホーク(吉本興業)
互いの実家の悪口を言い合って喧嘩するというネタであります。
特に効いたのは、実家の居酒屋の食べログ評価を相方がゼロにしている、
というところからの食べログのネタ内での扱いと、
それから最後に掴み合いの喧嘩をするときに、
相方の坊主頭を掴もうとするもスベって掴めないという2点でありましょう。
もちろん、漫才として成り立つ喧嘩ができたことは大前提であります。


EE男(ワタナベエンターテインメント)
もしもアンパンマンがアメリカで制作されたら、というネタでした。
とにかくボケがアメリカの映画やドラマのモノマネをするのが得意でして、
今回もその能力をいかんなく発揮していたように思います。
不安点を挙げるとすればツッコミの存在でありまして、
ボケを増幅させるようなツッコミが少なく、
中には別に言わなくても成り立つようなツッコミがまだまだある点であります。



感想はまだまだ続きます。
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